2013年12月8日日曜日

名探偵マーニー file67「占い騒動」 (相手を信じさせる会話術「コールドリーディング」他2つ)

今回は週刊少年チャンピオン2014年1号掲載、名探偵マーニー file67「占い騒動」を例に、「コールドリーディング」に代表される、相手を信じさせる会話術についてご紹介したいと思います。

占いが好きな方はたくさんいらっしゃると思います。
科学的に証明されないこともたくさんありますし、内容や効果などのあたりに触れるのは控えますが、「中で会話を誘導している」「実はトリックがある」という話は、ショーとして行われる占いや予言などの話にはしばしば登場します。

こういった際に実際に使われている、会話などの技術はどういったものなのでしょうか?

また、それらは占いにしか使えないものではなく、騙す方向ではなく良い方向にも使えるということも併せてご紹介したいと思います。


※※ ここからネタばれを含みます。ご注意ください ※※

まずは、名探偵マーニー file67「占い騒動」のあらすじから。

女子高生のマーニーは探偵である父の助手をしつつ、日当5000円+経費で、学校や友人たちの事件を解決しています。

そのマーニーの元へ、「占いで商売をしている人が学校内にいて、被害額が数十万単位のものも出てきている」という話が入ってきました。
占い師が誰なのかわからない状況なので、占い師を見つけ、事件を解決して欲しいという依頼です。

マーニーは知人の紹介をツテに、問題の占いが行われていると思われる場所を突き止め、実際に中へと入って行きました。

その場所は、入ってすぐは一旦待合室になっていました。
待合室は人がかなりいる状況で、それぞれの人達が相談したいことが何かなど雑談をしている状況でした。

そんな中、その場にいた、マーニーと同じクラスの町坂くんの順番が来たので、適当に理由を付けてマーニーは一緒に占い師のいる部屋へと入っていきます。

占い師が話し始めてすぐ、占い師が典型的な「コールドリーディング」を使って情報を引きだしていることにマーニーは気付きますが、その会話の中で「コールドリーディング」では聞き出せていない情報が出てきたことにも気付きます。
 

その情報は相談者の個人情報でした。

マーニーの番が来た際にも、彼女の個人情報を占い師は言い当て、そこから悩み相談の内容へと移ろうとしますが、マーニーはその段階でこの占いがニセモノだという証拠を集めきっていました。
(数コマ省略)
 
生徒の個人情報に関しては、教育実習で来ていた教師と結託して入手していたこと。
待合室には3Dマイクを設置し、誰がどういった相談事なのかを、世間話としてサクラに聞き出させていたこと。
そしてそれらの情報を併用して相手を信用させていたこと、です。



ここから今回のブログのテーマに入ります。

まず、単語としてそのまま出てきている「コールドリーディング」からご紹介します。

「コールドリーディング」とは、 事前の準備なし(コールド)で相手の心を読み取る(リーディング)ことです。

これを使われた側は、何気ない会話を交わしたりしていただけで、自分のことを言い当てられ、相手は自分のことをわかってくれているのではないか? という気分になります。

特徴としては、事前の準備がないため、基本的に目の前の相手とのやりとりの中から必要な情報を全て手に入れていく必要があります。
そのため、注意深い観察力やコールドリーディング特有の話術といった技術力が必要なうえ、相手からの信用を得る必要があるなど、ある程度状況をそろえる必要もあります。

必要なポイントとしては、「相手に協力してもらえる状況にすること」「質問や会話をし、相手の反応を確認すること」「質問を繰り返し行い、多くの情報を集めること」「ある程度情報が集まれば、情報を集めていた素振りを見せず、相手の気にしていることを指摘すること」といった点があります。

占いなどで信じ込まされ、物を買わされたなどの被害にあった人もいると思いますが、悪質なものに使われるばかりではなく、実際にはセラピー・恋愛・営業など幅広く応用できる話術です。
この話術そのものが必ずしも悪いものというわけではありません。


また、言葉としては出て来ていませんが「コールドリーディング」とは真逆の「ホットリーディング」というものも存在します。

コールドが「事前準備なし」だったのに対して、ホットは事前準備を行った上で、相手の心を読んだかのように振る舞うものです。

今回の漫画の例であれば、「3Dマイクを使って、雑談から相談事を事前に引き出しておくこと」「顧客名簿を使って個人情報を引きだしておくこと」がこれに当たります。

調査や立ち聞き、情報収集しておいた名簿の作成などやり方はさまざまですが、今回の例と同じく、悪質な詐欺の場合などは「ホットリーディング」と「コールドリーディング」をどちらも使って行っていることも多く、どちらも知らない人からすると、多少内容を疑っていても、知り様のないことを言い当てられたと感じて信用してしまうこともよくあります。


もうひとつ、心理学の実験で証明されている「フォアラー効果(バーナム効果とも言われる)」というものもあります。

これは「あなたは人には厳しい面を持っているが、基本的には優し い人だ」など、「○○だけど、××なところもある」といった二面性を指摘されると、指摘された側は「この人は自分のことをわかってくれている」と感じやすい、というものです。

占いに限らずですが、話をまともに聞いてもらうには相手に信用してもらう必要があります。
そのための方法としてこれはよく用いられるもので、相手と話をできるようにし、そこから情報を得るための方法としてはとても使いやすいものです。


上記3つをご紹介しました。

残念ながらこれらは悪用される可能性もありますので、もし今まで相手に言われたことが正しいと感じても、その先の解決方法が正しいとは限らないと考え、全てを流されないように気をつけましょう。

これらはそれぞれの特徴を知っておくことで、「今この方法が使われている」と判断することもできると思います。
常に気を付けて話をする必要はないと思いますが、金銭や情報などの問題が絡んだ場合には、提示された方法が間違いないものなのかをしっかりと判断するようにしましょう。


以上、相手に信じさせる会話術についてのご紹介でした。

「名探偵マーニー」は探偵ものですが、1話完結型でとても読みやすいです。

探偵ものに興味はあるけど重いのはちょっと…という人にとってもオススメで、マーニーのキャラクターの良さもあって読みやすいと思いますよ!

マーニーは探偵特有の、ちょっと突き抜けたキャラクターの部分を持ちつつ、普通の女子高生としての部分も持っていて、そのバランスの良さがとても魅力的で個人的に大好きです!

そういう点で、探偵ものに興味がない人でも好きになれるんじゃないかなと。
オススメです!

(※ 掲載した画像は紹介作品からの引用で、著作権は作者および出版社にあります)

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